p4 unload

ワークスペース、ラベル、またはタスクストリームを、 アンロードディポまたはフラットファイルにアンロードします。

構文規則

p4 [g-opts] unload [-f -L -p -z] [-c client | -l label | -s stream]
p4 [g-opts] unload [-f -L -z] [-a | -al | -ac] [-d date | -u user]

説明

p4 unloadコマンドの用途としては、 以下の2つがあります。

使用頻度の低いメタデータを、 「Helix Coreサーバ db.*」ファイルからアンロードディポ内の 一連のフラットファイルに転送する

クライアント、ラベル、またはタスクストリームを、 クライアント上のフラットファイルにアンロードする

多くの場合、 Helixサーバのレポートコマンドは目的のデータの上位集合を取得します。 その後、ユーザは自動または手動で後処理を行って、 出力内の不要な行を破棄できます。例えば、p4 clientsコマンド (引数なしで実行した場合)は、現在の従業員およびこれまで組織に所属していたすべての従業員 (数年前に退職した従業員を含む)によって作成された、 すべてのクライアントワークスペースの名前を返します。 メタデータをアンロードすると、 Helixサーバに必要とされる作業データのサイズが小さくなります。 過去のメタデータが大量に存在する大規模なサイトの場合、 メタデータをアンロードすると、パフォーマンスが大幅に向上し、コマンドラインでクエリを実行した場合の出力件数と、 P4Vなどのアプリケーションで表示される情報量が減少する可能性があります。 p4 clients、p4 labels、p4 files、p4 sizes、p4 fstatなどのHelixサーバコマンドは、アンロードされたメタデータを無視します。 アンロードされたメタデータを表示するには、 これらのコマンドで-Uオプションを指定します。

このオプションは、別のデータベースにクライアントを読み込む場合や、 クライアントのプライベートバックアップを作成する場合に使用すると便利です。 コマンドの実行後に、クライアント、ラベル、タスクストリームは 完全に読み込まれた状態を維持します。 -oオプションを指定する必要があります。

-cおよび-lオプションを使用すると、 特定のクライアントワークスペースまたはラベルをアンロードできます。 ユーザは自分が所有するワークスペースまたはラベルのみをアンロードできます。 管理者は-fオプションを使用して、他のユーザが所有するワークスペースやラベルをアンロードできます。

ワークスペースを1つのエッジサーバから別のエッジサーバに移動するためにワークスペースをアンロードする必要はありません。 p4 reloadコマンドを実行すると、ワークスペースを新しいエッジサーバにリロードする前に、 指定したワークスペースが自動的にアンロードされます。

-a、-al、または-acオプションを使用すると、 すべての指定されたラベルおよび/またはクライアントワークスペースがアンロード対象となります。 -oオプションも使用している場合は、 これらのオプションを使用できません。

-d dateおよび/または-u userオプションを使用すると、 アンロード操作の対象は特定の日付dateよりも古いか、 特定のユーザuserが所有しているか、 またはその両条件に該当するラベルおよび/またはワークスペースに限定されます。

-Lオプションを使用すると、 ロックされたワークスペースおよび/またはラベルがアンロードされます。デフォルトでは、ロックが解除されたラベルまたはワークスペースのみがアンロードされます。

ワークスペースのアクセス日付は、次のタイミングで更新されます。

• ワークスペースを直接参照するコマンドによって ワークスペースが使用されたときこれらのコマンドには次が含まれます：p4 add、p4 change、p4 delete、p4 diff、p4 edit、p4 have、p4 integrate、p4 labelsync、p4 lock、p4 move、p4 opened、p4 reconcile、p4 reopen、p4 resolve、p4 revert、p4 shelve、p4 submit、 p4 sync、p4 unshelve、p4 where
• ワークスペースが @workspaceの形式でリビジョン指定子に使用されたとき

ラベルのアクセス日付は、次のタイミングで更新されます。

• ラベルを直接参照するコマンドによってラベルが使用されたとき
• ラベルが@labelnameの形式でリビジョン指定子に使用されたとき

デフォルトでは、アンロードディポ内のデータは圧縮されません。圧縮形式で保存するには、 -zを使用します。 多くの場合、アンロードされたメタデータは大幅に圧縮可能です。 この傾向は連続稼動のビルド環境で特に強くなります。 ビルドで1回使用した後に ほとんどアクセスされないワークスペースやラベルが何百万個と存在するからです。

オプション

-a	該当するすべてのクライアントワークスペースとラベルをアンロードします。 -d、-u、または-dと -uの両方のオプションを必要とします。 このオプションはタスクストリームには影響しません。
-ac	クライアントワークスペースをアンロードします。 -d、-u、 または-dと-uの両方のオプションを必要とします。
-al	ラベルをアンロードします。 -d、-u、または-dと-uの両方のオプションを必要とします。
-c client	指定されたクライアントワークスペースのメタデータを db.have(および関連テーブル)からアンロードし、 それをアンロードディポに格納します。
-d date	指定された日付よりも古いメタデータをアンロードします。
-f	強制オプション。管理者は他のユーザが所有するワークスペース、 ラベル、またはタスクストリームのアンロードが可能です。
-l label	指定されたラベルをdb.label(および関連テーブル)から アンロードし、それをアンロードディポに格納します。
-L	lockedされたワークスペース、ラベル、 またはタスクストリームをアンロードします。
-p	アンロードされる特定のクライアントに属する、 昇格されていないシェルフを昇格させます。他のエッジサーバからアクセスできる場合は 保留状態がコミットサーバに昇格されます。
-s stream	指定されたタスクストリームをアンロードします。 streamはtaskタイプである必要があります。
-u user	指定されたユーザが所有するメタデータをアンロードします。
-z	アンロードされたワークスペース、ラベル、またはタスクストリームを 圧縮形式で保存します。
g-opts	詳しくは、「グローバルオプション」を参照してください。

使用上の注意点

ファイル引数でリビジョン指定子を使用できるか？	ファイル引数でリビジョン範囲を使用できるか？	最低限必要なアクセスレベル
いいえ	いいえ	write admin

• ワークスペースまたはラベルのアンロードを行うには、ユーザがワークスペースの 所有リストにあるすべてのファイルおよび/またはラベルによってタグ付けされている ファイルをスキャンすることが可能でなければなりません。管理者は(p4 groupフォームにおいて) MaxScanRowsおよびMaxResultsを十分な大きさの値に設定して、 ユーザがp4 unloadまたはp4 reloadの操作に サポートを要求しなくて済むようにする必要があります。

関連コマンド

アンロードディポからデータをリロードする。

p4 reload