p4 passwd
このコマンドは、ユーザの Helixサーバパスワードを変更します。
構文規則
p4 [g-opts] passwd [-O oldpassword] [-P newpassword] [user]
説明
デフォルトの場合、パスワードが設定されていないユーザレコードが作成されるため、
P4USER
を設定するか、グローバルオプションの-u
を使用することにより、
すべてのHelixサーバユーザが他のユーザとして操作を行うことができます。他のユーザによるなりすましのリスクを減らすには、p4
passwd
コマンドを使用して強度の高いパスワードを設定します。
チケットベースの認証を使用してセキュリティを強化することをお勧めします。これを行うには、セキュリティレベルを「3
」以上にする必要があります。『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の
「サーバセキュリティレベル」を参照してください。
チケットで認証するには、最初にp4 passwd
でパスワードを設定し、
次にp4 login
コマンドとp4 logout
コマンドを使用して
認証を管理します。
ユーザをグループに割り当ててp4 group
のフォームでPasswordTimeout:
フィールドを設定することにより、
さらにセキュリティを強化することができます。ユーザが複数のグループに属している場合、
最大のPasswordTimeout
値が適用されます。
セキュリティレベル「0」および「1」の
Helixサーバサービスに接続するWindowsおよびmacOS上の
Helixサーバアプリケーションでは、
p4 passwd
はp4
set
を使用して
パスワードを保存し、パスワードのMD5ハッシュを
レジストリ設定またはシステム設定に保存します。
セキュリティレベル2、3、4のHelixサーバサービスに接続する場合は、
パスワードのハッシュがそれらの場所に保存されることも、
それらの場所から読み取られることもありません。
Helixサーバスーパーユーザは、個々のユーザ(またはサイト全体のすべてのユーザ)のパスワードを
p4 admin resetpassword
コマンドによってリセットすることができます。
また、構成可能変数dm.user.resetpassword
を(p4 configure
により)設定して、
新規作成されたユーザが、アカウント作成時に割り当てられたパスワードを
リセットするよう強制することも可能です。
LDAPサーバとクライアントで文字セットの不一致が発生するのを回避するため、ASCII表(http://www.asciitable.com/)に示されている印刷可能文字(ASCII 32~126)のみをパスワードに使用することをお勧めします。
強力なパスワード
セキュリティレベルと Helixサーバ アプリケーションリリースの組み合わせによっては、ユーザは「強力な」パスワードを設定することを求められます。Helix Coreサーバは次の方法で強力なパスワードを定義します。
dm.password.minlength
の値以上の長さで作成し(デフォルトは8
文字)、- 次の条件を2つ以上満たします :
- 大文字が1文字以上含まれていること
- 小文字が1文字以上含まれていること
- アルファベット以外の文字が1文字以上含まれていること
security構成可能変数が2
に設定されている環境では、デフォルトでabcd1234
が強力なパスワードとみなされますが、このパスワードは簡単に推測できます。
強力で覚えやすいパスワードを作成するには:
- 次のような語句で開始します。
Perforce
Enterprise-class Version Control.
- 次のように単語のような語句を作成します。
PEnterprise-classVC.
- 一部の文字をアルファベット以外の文字で表します:
PN2prI$-k|@zV(.
『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の「サーバセキュリティレベル」も参照してください。
必要なセキュリティが最小限である場合
当社ではチケットベースの認証を使用することをお勧めします。ただし、必要なセキュリティが最小限である場合は、次のいずれかの方法を使用できます。
方法1 | 環境変数P4PASSWD をパスワード値に設定します。 |
方法2 (方法1をオーバーライドします) | P4CONFIG ファイル内でP4PASSWD の設定を作成します。 |
方法3 (方法1と2をオーバーライドします) |
コマンドラインで
これにより、管理者は |
インストールされている製品のセキュリティレベルに応じて、これらの方法を1つ以上適用できる場合があります。『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の 「サーバセキュリティレベル」を参照してください。
オプション
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コマンドライン上で古いパスワードを指定することにより、プロンプト入力を回避します。 セキュリティレベル2、3、4を使用するようにサイトが設定されている場合、 このオプションはサポートされません。
|
|
コマンドライン上で新しいパスワードを指定することにより、プロンプト入力を回避します。 セキュリティレベル2、3、4を使用するようにサイトが設定されている場合、 このオプションはサポートされません。 |
|
スーパーユーザはこの引数を付けて他のユーザのパスワードを変更することができます。 |
|
「グローバルオプション」を参照してください。 |
使用上の注意点
ファイル引数でリビジョン指定子を使用できるか? | ファイル引数でリビジョン範囲を使用できるか? | 最低限必要なアクセスレベル |
---|---|---|
適用外 |
適用外 |
|
-
パスワードには1,024文字まで設定可能です。リリース2013.1からは、 構成可能変数
dm.password.minlength
を設定することにより パスワードの長さを設定できます。16文字以上の長さのパスワードを必須とするには、 Helix Coreスーパーユーザが次のとおり実行します。$ p4 configure set dm.password.minlength=16
デフォルトのパスワード最小文字数は、8文字です。
p4 passwd
コマンドがネットワークを介してプレーンテキストのパスワードを 送ることはありません。暗号化されたパスワードをサービスに送る際は、 チャレンジ/レスポンスのメカニズムが使用されます。- パスワードにスペースを含めることはできますが、コマンドラインでそのようなパスワードを 使用するときは、パスワードを引用符で囲む必要があります。
p4 -P "my password" command
- ユーザが自分のパスワードを忘れた場合、Helixサーバスーパーユーザは
コマンドライン上でユーザ名を指定してリセットできます。
p4 passwd username
- パスワードを削除するには、そのパスワードの値を空の文字列に設定します。 Perforceを使用しているサイトのセキュリティレベルに応じて、 パスワードに空の文字列を設定できない場合があります。
- チケットベースの認証を使用している場合にユーザがパスワードを変更すると、
そのユーザのすべてのチケットが無効になり、ユーザはログアウトされます。 これは
p4 logout
-aを実行する場合と同等です。
例
スーパーユーザが「maria
」という新しいユーザを作成し、このユーザにパスワードを割り当てるとします。
p4 -user -f maria
ユーザ仕様が表示されます。スーパーユーザがPassword:フィールドを追加して値を設定し、フォームを保存して閉じます。
ユーザがパスワードを忘れた場合は、スーパーユーザがそのパスワードを変更することができます。
p4 password -P aSecurePassword maria
これで、maria
というユーザのパスワードが「aSecurePassword
」に設定されました。
関連コマンド
他のユーザの仕様を変更する |
|
ユーザのアクセスレベルを変更する |
|
パスワードの代わりにチケットを使用してログインする |
|
パスワードのリセットを強制する |