コミットエッジの展開
コミットエッジアーキテクチャを使用するように構成されているHelix CoreサーバにSwarmを接続することができます。コミットエッジアーキテクチャとは、1つのコミットサーバと1つ以上のエッジサーバを使用する特定の複製構成のことです。この構成では、パフォーマンスの向上と地理的な分散のため、処理、ストレージ、ネットワーク要件が分散されます。
Helixサーバのコミットエッジアーキテクチャの詳細については、『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の「コミットエッジ」の章を参照してください。
コミットサーバとエッジサーバでチケットが異なっている状態でP4Vをエッジサーバに接続すると、P4Vの動作で問題が発生する可能性があります。 コミットエッジ展開環境でP4Vを認証する方法については、「P4Vの認証」を参照してください。
Swarmのコミットエッジ構成
このセクションでは、コミットエッジ展開環境でSwarmを稼働させるためには、SwarmとHelixサーバの構成をどのように変更する必要があるかについて説明します。構成を変更する前に、Helixサーバのコミットエッジ展開環境が正しく稼働しているかどうか、Swarmがインストールされていて正しく設定されているかどうかを確認してください。
コミットエッジ展開環境用にSwarm を構成する
- Helix Coreコミットサーバに接続するようにSwarmを構成します(「Swarmの構成」を参照)。この構成を、コミットサーバSwarmインスタンスと呼びます。
- トリガをSwarm構成する
- すべてのコミットサーバとエッジサーバでSwarmトリガを構成します(「Swarm用のSwarm用のHelix Coreサーバの構成」を参照)。
- それぞれのコミットサーバとエッジサーバで、必ず同じ場所にSwarmトリガのすべてのスクリプトを保存してください。これらのスクリプトではすべて同じトリガテーブルが共有されるため、この手順は重要です。
- すべてのコミットサーバとエッジサーバで、トリガの依存関係をインストールする必要があります(「トリガの依存関係」を参照)。
- すべてのコミットサーバとエッジサーバで、swarm-trigger.confファイルのSWARM_HOSTがコミットサーバSwarmインスタンスを指すように設定します(Swarm用のHelix Coreサーバの構成」を参照)。
重要 - すべてのコミットサーバとエッジサーバがコミットサーバSwarmインスタンスのURLを指すように設定します。これを行うには、それぞれのコミットサーバとエッジサーバで、P4.Swarm.URLの値をコミットサーバSwarmインスタンスのURLに設定します(『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の「Swarmの統合プロパティ」を参照)。
- これでSwarmの構成が完了しましたが、Swarmが正しく稼働するかどうかを確認してから、実稼働環境での運用を開始するようにしてください(「Swarmのインストール環境を確認する」を参照)。
SwarmをコミットサーバSwarmインスタンスに接続すると、最初のワーカーがこの接続状況を検出し、HelixサーバのP4.Swarm.CommitURL
というキーの値を自動的に検出されたURLに設定します。
P4Vの認証
P4VのSwarm統合機能をコミットエッジの展開環境で使用すると、認証エラーが発生する可能性があります。このエラーは、分散環境内でログインチケットが正しく設定されていないことが原因で発生する場合があります。このエラーの根本的な原因は、P4Vがエッジサーバに接続されている状態でSwarmがコミットサーバに接続されている場合に、それぞれのログインチケットが一致しないということです。
P4Vユーザに対して「error Host requires authentication
」というエラーが表示される場合は、解決策として、ログイン要求をコミットサーバに転送することをお勧めします。これを行うには、Helixサーバでoperator 権限またはsuper 権限が割り当てられているユーザとして、以下に示す2つのコマンドを実行します。
$p4 configure set auth.id=authid
$p4 configure set rpl.forward.login=1
「authid
」を、Helixサーバの認証IDに置き換えてください。
詳細については、ナレッジベースの記事「Single Ticket Login in Distributed Environments」と、Helix Core P4コマンドリファレンスのp4 serverid
コマンドを参照してください。