ここでは、Windowsサービスとして構成された追加のHelixサーバを同じシステム上にインストールする方法について紹介します。
HelixプロキシをWindowsサービスとして構成する方法についても説明します。
※ Windows NT 4.0以降の32ビット版と64ビット版の両方を含むWindowsバージョンを対象としています。
※ 先に『Windows環境変数の優先順位』をご確認ください。
WindowsにおけるHelix Core環境変数の優先順位について説明しています。
Windows用Helix Coreインストーラでは単一のHelix Coreサーバを単一のWindowsサービスとしてインストールします。 同じWindowsシステムがWindowsサービスとして複数のHelix Coreサーバをホストする場合(本番用とテスト用など)、追加のHelix Coreサーバは手動で作成しなければなりません。
インストーラは、HelixプロキシをWindowsサービスとして構成することもできます。
追加のHelix Coreサーバのwindowsサービスを設定する基本手順は以下の通りです。
最初のHelixサーバサービスについては、Windows用Helix Coreインストーラを使用してインストールすることをお勧めします。インストーラによって最初のサービスには"Perforce"という名前が付けられます。この名前はインストーラで管理されるため、手動で変更しないでください。
インストーラは、Helix Coreサーバの実行ファイル(p4d.exe)、その他のコンポーネントもHelix Coreサーバのルートディレクトリに配置します。これらのコンポーネントは、追加のサービスのインストールに使用します。
※ "svcinst.exe"というPERFORCEサービスインストールアプリケーションも必要です。
このアプリケーションは、既存のHelix Coreサーバのルートディレクトリにあります。
Windows 32ビット版を使用する際は"svcinst.exe"ツールが必要となる場合があります。
ftp.perforce.com/perforce/tools/svcinst/bin.ntx86
【前提】ここでの設定は以下の通りです。
・既存のHelix Coreサービスのサーバルートディレクトリを"c:\perforce"、サービス名を"Perforce"
・追加のHelix Coreサービスのサーバルートディレクトリを"c:\p4root2"、サービス名を"Perforce2"
※ この手順で使用する実行ファイル(p4d.exe)は、リリース99.1/10994以上である必要があります。
1.新しいサービス用にP4ROOTディレクトリを作成します
mkdir c:\p4root2 |
2.サーバ実行ファイル(p4d.exe)を新しいサーバルートディレクトリにコピーします。
copyコマンドを使用し、サーバ実行ファイル("p4d.exe"と"p4s.exe")を新しいサーバルートディレクトリにコピーします。これら2つのファイルはファイル名だけが異なる同じものです。
名前の最初の3文字を使用して、実行ファイルの動作が決定されます。
・p4d = サーバとして動作 ・p4s = サービスとして動作
copy c:\perforce\p4d.exe c:\p4root2 |
3.デュプリケートライセンスを新しいサーバルートディレクトリにインストールします。
install {duplicate license} into c:\p4root2\license |
サービスインストーラの"svcinst.exe"と"svcinst.dll"を、新しいサーバルートディレクトリにコピーします。
copy c:\perforce\svcinst.exe c:\p4root2\svcinst.exe |
4.サービスインストーラを使用して、"Perforce2"サービスを作成します。
※ 作業前に、後述の「Helix Core Windowsサービスのための特別な考慮事項」をご一読ください。
新しいサーバルートディレクトリに移動して、以下のコマンドを実行します。
svcinst create -n Perforce2 -e c:\p4root2\p4s.exe -a |
5."Perforce2"サービスのサービスパラメータを設定します。
※この手順には、Helix Coreコマンドラインクライアントアプリケーション(p4.exe)が必要です。
Helix Core Windowsインストーラを実行していれば、p4.exeは実行パス上にあるはずです。
p4 set -S Perforce2 P4ROOT=c:\p4root2 |
レプリカサーバまたはエッジサーバの構成情報は、通常マスターサーバの構成に保存されます。
詳しくは『Helix Coreサーバ管理者ガイド - 展開アーキテクチャ』の章をご参照ください。
その場合、レプリカサーバを起動するコマンドラインからのパラメータのみが設定されます。
p4 set -S Perforce2 P4ROOT=c:\p4\replica |
これらの設定をチェックするには、変数と値を指定せずに"p4 set"を使用します。
p4 set -S Perforce2 |
6.サービスインストーラを使用して"Perforce2"サービスを起動します。
svcinst start -n Perforce2 |
Helix Coreサーバのルートディレクトリがネットワークにマウントされたデバイス上にある場合、Windowsサービスは管理用ユーザアカウントを使用して作成する必要があります。svcinstアプリケーションへの
"-r"および"-u"コマンドラインフラグを使用して実行します。
※ パフォーマンス低下の恐れがあるためネットワークにマウントされたデバイスにHelix Coreデータベースファイルを配置することは推奨されていません。
詳しくは、『Windows環境におけるHelix Coreサーバの問題点』を参照してください。
ネットワークドライブ上に"Perforce2"サービスを作成するためのコマンドは以下の通りです
svcinst create -n Perforce2 -e c:\p4root2\p4s.exe -a -r -u UserName Password |
svcinstコマンドの実行に問題がある場合、最初のオプションに"-d"を使用し、詳細なデバッグ情報を確認してください。
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Helix CoreサーバのWindowsインストーラは、プロキシサーバ用のWindowsサービスを作成できます。
Windowsインストーラを起動し、"プロキシ(P4P)"機能を選択してインストールします。
※ リリース2002.2以降のHelixサーバ (SSLを使用するには2012.1以降)が必要です。
追加のHelixプロキシサービスを設定する基本手順は以下の通りです。
同一マシン上にあるHelix Coreサーバに対してHelixプロキシを実行することは非推奨です。
Helix CoreサーバのWindowsインストーラでも、このような構成も防止するように努めています。
1.Helixプロキシ用のキャッシュディレクトリを作成します。
mkdir c:\p4proxy |
最新のプロキシ実行ファイル(P4P.exe)をダウンロードし、プロキシキャッシュディレクトリに配置します
copyコマンドを使用して、"p4p.exe"ファイルをコピーし、名前を"p4ps.exe"に変更します。
最初の4文字"p4ps"は、アプリケーションがWindowsサービスモードで動作するよう決定します。
(ftp) c:\p4proxy\p4p.exe |
2.HelixプロキシのWindowsサービスを作成します。
※ サービスインストーラが付けるデフォルトサービス名は"Perforce Proxy"です。
svcinst create -n "Perforce Proxy" -e c:\p4proxy\p4ps.exe -a |
3.プロキシサービスの環境変数を設定します。
P4PORT:Helixプロキシへの接続に使用されるローカルリッスンアドレス
P4TARGET:ターゲットとなるHelixサーバの名前とポート番号
P4CACHE:Helixプロキシのキャッシュ用に作成したディレクトリで、"p4ps.exe"を配置した場所
p4 set -S "Perforce Proxy" P4PORT=9991 |
これらの設定を確認するには、変数と値を指定せずに"p4 set"を使用します。
p4 set -S "Perforce Proxy" |
4.サービスインストーラを使用して、"Perforce Proxy"サービスを起動します。
svcinst start -n "Perforce Proxy" |
サービスインストーラを使用する際の、その他のヘルプを使用するには、"svcinst"に"-h"オプションを付けて実行します。
svcinst -h |