Windows環境における、単体P4Dサーバでのアップグレード手順(2020.1 -> 2022.1)は以下の通りです。
1.チェックポイントの取得
アップグレード作業前に、問題が発生した場合に復旧できるよう、チェックポイント作成を実施します。
> p4 -p server:port -u super admin checkpoint |
※ server:port:対象のP4Dサーバを指定
※ super:スーパ権限ユーザを指定
2."p4d.exe"と"p4s.exe"の配置先確認
WindowsサーバのP4Dサーバアップグレード作業は、ファイル置き換えです。
置き換え対象のファイルは、"p4d.exe"と"p4s.exe"の2つです。
対象の2ファイルの、現時点での配置先を確認します。
> where p4d.exe > where p4s.exe |
※ この場合、"C:\Program Files\Perforce\Server"配下にある"p4d.exe"と"p4s.exe"が置き換え対象です。
3.P4Dサーバの停止
管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドからPerforceサービスを停止します。
> sc stop Perforce |
"p4 info"コマンドを実行し、P4Dサーバへアクセスできないことを確認します。
> p4 -p server:port -Ztag info |
※ server:port:対象のP4Dサーバを指定
4.ファイルのダウンロード
以下のリンクよりファイルをダウンロードし、任意フォルダに一時的に配置します。
C:\tmp\new\p4d.exe C:\tmp\new\p4s.exe C:\tmp\new\p4.exe |
5.旧バージョンの"p4d.exe"、"p4s.exe"を移動
新バージョンのプログラムと置き換えるため、旧バージョンのファイルを移動します。
この手順では、"c:\tmp"上に"backup"フォルダを作成し、移動させます。
> md C:\tmp\backup |
> move "C:\Program Files\Perforce\Server\p4d.exe" c:\tmp\backup |
1 個のファイルを移動しました。 |
6.新バージョンの"p4d.exe"、"p4s.exe"を配置
新バージョンのプログラムを配置します。
> move "C:\tmp\new\p4d.exe" "C:\Program Files\Perforce\Server" |
1 個のファイルを移動しました。 |
7.p4dコマンドからバージョンを確認
置き換えたプログラムにより、p4dバージョンがアップグレードしていることを確認します。
> p4d -V |
... |
> p4s -V |
... |
8.データベーススキーマの更新
アップグレードによりデータスキーマの更新が必要となります。
以下のコマンドを実行し、データベーススキーマを更新します。
> p4d -r "C:\Program Files\Perforce\Server" -xu |
Upgrades will be applied at server startup. |
9.P4Dサーバの起動
管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドからPerforceサービスを起動します。
> sc start Perforce |
"p4 info"コマンドを実行し、P4Dサーバへアクセスできることを確認します。
> p4 -p server:port -Ztag info |
※ server:port:対象のP4Dサーバ
Server version: P4D/NTX64/2022.1/2305383 (2022/06/28) |
10.P4コマンドのアップグレード
P4Dサーバのアップグレードが完了した後、サーバマシン上のP4コマンドをアップグレードします。
Windows環境の場合、P4コマンドのアップグレードもファイルの置き換えとなります。
① 旧バージョンのP4コマンドを任意のフォルダへ移動します。
>move "C:\Program Files\Perforce\p4.exe" c:\tmp\backup |
1 個のファイルを移動しました。 |
② 新バージョンのP4コマンドを旧バージョンが配置されていたフォルダへ配置します。
>move "C:\tmp\new\p4.exe" "C:\Program Files\Perforce" |
1 個のファイルを移動しました。 |
③ P4バージョンを確認します。
> p4 -V |
... |
アップグレード手順は以上です。