概要

p4 verifyコマンドに新しいオプション" -Z "が搭載されました。

このオプションを指定すると、ダイジェストとファイル長のチェック処理で、リビジョンテーブル(db.rev)ではなく、ストレージテーブル(db.storage)を使用するようになります。

このオプションが付与されたコマンドでは、遅延コピーされたファイルがチェックされるのは1回のみであるため、処理速度が大幅に向上します。

説明

検証環境において、timeコマンドを付与して実行した結果は以下の通りです。

"-Z"オプションなしの場合、実行に1.5秒ほど要していることが確認できます。

p4 -u super -p server:port verify -q //...

Real 0m1.529s
User 0m0.022s
Sys  0m0.028s

つぎに"-Z"オプションを付与して実行します。
"0m0.098s"と大幅に時間が短縮されていることが確認できます。

p4 -u super -p server:port verify -q -Z //...

Real   0m0.098s
User   0m0.011s
sys    0m0.000s

バックアップ取得(チェックポイント作成)前のファイル検証時間でお困りの方は、
P4Dサーバを2019.2以降にバージョンアップしていただき、このオプションの利用をお勧めいたします。


リビジョンテーブルとは?
  ファイルの改訂記録が登録されたテーブルです。

ストレージテーブルとは?
  P4D2019.1に追加されたバージョン化ファイル追跡用のテーブルです。

遅延コピーとは?
  Helix Coreサーバはブランチを作成する際に、実ファイル(ディポ内のバージョン化ファイル)を
  同時にブランチ先へ複製しません。これはブランチが作成される度に、ブランチ先にファイル
  が複製され、ディスク容量が枯渇することを回避するためです。
  ブランチ先でファイルが初めて更新された際に、ブランチ元からファイルが複製されます。