説明

Perforce Helix Core 2019.1では新しいデータベーステーブル "db.storage" が追加されました。

"db.storage" は従来の "db.archmap" から置換されるテーブルで、"db.rev"、"db.revsh" および "db.revtx" から構築され、サーバ上のアーカイブファイルのリンク数を管理します。

"db.storage"のメリット

１．新しいコマンド "p4 storage"が追加されました

"p4 storage" はストレージの表示、検証、更新を行うコマンドです。

"-v" オプションを使用することで、アーカイブファイルのダイジェストが計算され、「アーカイブが再作成できない(MISSING)」や「比較結果が一致しない(BAD)」 などの結果が確認できます。
"p4 storage -v"コマンドの動作は"p4 verify"コマンドと同じです。

２．" p4 archive"に"-z "オプションが追加されました

" -z "はディスクスペースの使用量を削減するための新しいオプションです。
"p4 archive"は使用頻度の低くなったリビジョンをアーカイブディポに送るコマンドですが、以下の4つの条件を満たすファイルのみが転送可能でした。
追加された" -z "オプションを使用することで、コピー、ブランチされたリビジョン(ブランチされた+Snタイプのファイル)もアーカイブディポへの転送が可能になりました。

アーカイブの条件

1. RCS形式ではなく、完全な形式(+F)または圧縮された形式(+C)で保管されたリビジョン
2. ローカルディポ(remoteディポでも別のarchiveディポでもないローカルディポ)に存在するリビジョン
3. 別のリビジョンからコピーまたはブランチされたものではないリビジョン
   ⇒条件1、2を満たしていて、" -z "オプションを追加すれば転送可能。
4. 別のリビジョンにコピーまたはブランチされたものではないリビジョン
   ⇒条件1、2を満たしていて、" -z "オプションを追加すれば転送可能

３．ブランチされた+Snタイプのファイルの遅延コピーが可能になります

+Snタイプのファイルをブランチしたとき、ブランチ先が遅延コピーされるようになりました。

４．"p4 obliterate"と"p4 verify"の高速化します

"db.storage" テーブルは、サーバー上のアーカイブ ファイルのリンク数を提供するため、遅延コピーを識別する複雑さが軽減されるようになりました。
そのため、コマンド実行時にファイル・項目の参照時間が軽減され、統合履歴の多いサーバーでの"p4 obliterate" を使用したファイルの削除や"p4 verify"による整合性確認が高速化しました。