Helix Swarm管理者ガイド (2020.1)

OVAからSwarm VMの展開と構成を行う

最小限の構成を行うのみで、SwarmをOVA (Open Virtualization Appliance)として使用することができます。

Swarm OVAを使用すると、以下の処理を行うことができます。

  • インストール手順と構成手順を簡素化する
  • ハードウェアを追加することなくSwarmを使用する
  • Linuxベースのサーバを使用することなくSwarmをインストールする
重要

Swarmでは、P4AUTHを使用するように設定されているHelixサーバはサポートされていません。詳しくは、『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の「集中認証サーバ(P4AUTH)」を参照してください。

注意
  • Helix Coreサーバ」という用語は、Helixサーバマシン(P4D)、プロキシ、ブローカ、レプリカ、エッジサーバ、コミットサーバを指す場合があります。 説明を簡単にするため、「Helixサーバ」という用語は、Helix Coreサーバマシンのすべての構成を表す目的で使用するものとします。
  • Swarmは、Helixサーバ(P4D)とコミットサーバに接続することができます。
  • 複数のHelixサーバ (P4D)に接続できるようにSwarmを設定する方法については、複数のHelixサーバインスタンスを参照してください。

    コミットエッジアーキテクチャ用に設定されているHelixサーバに接続するようにSwarmを設定する方法については、コミットエッジの展開を参照してください。

  • Swarmを、Helixブローカ、Helixプロキシ、Helixエッジサーバ、転送レプリカ、読み取り専用レプリカサーバに接続しないでください。

操作を開始する前に

重要

Swarmをインストールする前に、Helixサーバの要件を確認してください。詳細については、「 Helix Coreサーバの要件」を参照してください。

OVAからSwarm仮想マシン(VM)を展開するには、以下の情報が必要になります。

  • フォーム内のHelix Coreサーバのポート (P4PORT): my-helix-core-server:1666
  • 重要

    コミットエッジアーキテクチャを使用してHelix Coreサーバを展開した場合は、Swarmのポート値がコミットサーバを指していることを確認してください。

    詳細については、『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の「コミットエッジ」の章を参照してください。

  • Helixサーバadmin 権限が割り当てられている標準ユーザのユーザID
  • adminレベルの権限を持つPerforceユーザのチケットまたはパスワード
  • 重要

    HelixサーバHelix認証サービスまたはHelix SAML用に設定されている場合は、Swarmユーザに対して長期間のログインチケットを使用する必要があります。

  • メールリレーホストのアドレス

Swarm OVAの展開

Swarm OVAを展開するには、以下の手順を実行します。

  1. Swarm OVAをダウンロードします。
  2. OVAを仮想環境にインポートします。詳細については、「VMWare OVAのインポート」または「Oracle VirtualBoxのインポート」を参照してください。
  3. 仮想マシンを起動します。診断情報と起動情報が表示されます。 起動が完了すると、以下のような構成用のウェルカム画面が表示されます。
  4. OVA構成の画像
  5. 構成スクリプトのプロンプトに従い、Swarm VMのパスワードとホスト名を指定します。

    1. rootユーザのパスワードを設定します。
    2. システムのSwarmユーザのパスワードを設定します。
    3. Swarm VMのホスト名を設定します。
  6. 設定スクリプトにより、以下のプロンプトが表示されます。

    Do you want to proceed with Swarm configuration (Y/n)?

    ここでは、2つの選択肢があります。

    Swarm仮想マシン構成スクリプトを使用して仮想マシンの構成を行う

    1. Enterキーを押して、Swarm仮想マシン構成スクリプトでの処理を続行します。
    2. Swarm仮想マシン構成スクリプトを再起動する場合は、もう一度Enterキーを押します。
    3. Swarm仮想マシンの構成を完了します。詳細については、「Swarm構成の完了」を参照してください。

    Swarm仮想マシン構成スクリプトを終了する

    1. n」と入力してEnterキーを押し、Swarm仮想マシン構成スクリプトを終了します。
    2. Swarm仮想マシン構成スクリプトが終了し、以下のようなウェルカム画面が表示されます。
    3. [Login]を選択してEnterキーを押します。
    4. rootユーザとして仮想マシンにログインします。
    5. 必要に応じて仮想マシンの構成を変更します。
    6. 仮想マシンの構成の変更が終了したら、/opt/perforce/swarm/sbinディレクトリでconfigure-swarm.shスクリプトをもう一度実行します。

      root@swarm:~# /opt/perforce/swarm/sbin/configure-swarm.sh
    7. Swarm仮想マシンの構成を完了します。詳細については、「Swarm構成の完了」を参照してください。

Swarm構成の完了

Swarm構成スクリプトのプロンプトに従い、Swarm仮想マシンの構成を完了させます。

重要

HelixサーバHelix認証サービスまたはHelix SAML用に設定されている場合は、Helixサーバへの接続時にパスワードのフォールバック機能を許可するようにHelixサーバを一時的に設定する必要があります。 Helixサーバで以下のコマンドを実行して、パスワードへのフォールバックを有効にします。

p4 configure set auth.sso.allow.passwd=1

  1. Helix Coreサーバポート(P4PORT)の番号を入力します。

    重要

    コミットエッジアーキテクチャを使用してHelix Coreサーバを展開した場合は、Swarmのポート値がコミットサーバを指していることを確認してください。

    詳細については、『Helix Coreサーバ管理者ガイド』の「コミットエッジ」の章を参照してください。

  2. Helixサーバでadmin権限が割り当てられている標準ユーザのユーザIDを入力します。
  3. adminレベルの権限を持つPerforceユーザのチケットまたはパスワードを入力します。
  4. 重要

    HelixサーバHelix認証サービスまたはHelix SAML用に設定されている場合は、Swarmユーザに対して長期間のログインチケットを使用する必要があります。

    注意

    別のシェルで以下のコマンドを実行すると、ログインチケットを取得することができます。

    $ p4 -p myp4host:1666 -u userid login -p

    1年未満で期限切れになるログインチケットを入力すると、警告が表示されます。

  5. メールリレーホストのアドレスを入力します。
  6. Swarm構成スクリプトが終了し、以下のようなウェルカム画面が表示されます。

    このウェルカム画面には、Swarmにアクセスするためのリンクのリスト、Swarmのドキュメント、トリガの設定情報、仮想マシン管理コンソール、Perforceのサポート窓口、PHPのWebサイトが表示されます。

    Swarm VMのウェルカム画面の画像
  7. セキュリティアップデートとバグ修正を適用して仮想マシンを更新します。

    1. sshコマンドを実行し、rootユーザとして仮想マシンにログインします。
    2. 以下のコマンドを入力して、仮想マシンのパッケージリストを更新します。これにより、すべての有効なアップグレードが適用されます。

      $ apt-get update
      $ apt-get upgrade

      詳細については、「OVAの管理」を参照してください。

  8. 注意

    構成が完了したSwarm VMを実行すると、ssh コマンドを使用して、システムのswarmユーザとして仮想マシンに接続し、Swarmの構成ファイルの/opt/perforce/swarm/data/config.phpを編集することにより、構成情報を変更できるようになります。 Swarmのインストールフォルダは/opt/perforce/swarm/です。

  9. これで、Swarmの基本的な構成が完了しました。

    重要

    HelixサーバHelix認証サービスまたはHelix SAML用に設定されている場合に、すべてのユーザに対してIDプロバイダ(IdP)を使用した認証を強制するには、パスワードのフォールバック機能を無効にします。 Helixサーバでパスワードへのフォールバックを無効にするには、以下のコマンドを実行します。

    p4 configure set auth.sso.allow.passwd=0

  10. トリガトークンを確立します。詳しくは、トリガトークンを確立するを参照してください。

VMWare OVAのインポート

Swarm OVAは、Player、Workstation、Fusionなど、いくつかのVMWare仮想化製品で機能します。

  1. VMWare製品で[ファィル] > [開く]を選択します。
  2. swarm.ovaファイルで[開く]をクリックします。
  3. 仮想マシンの名前として「Swarm」などを入力し、[インポート]をクリックします。

Oracle VirtualBoxのインポート

Swarm OVAは、バージョン4.x以降のOracle VirtualBoxで機能します。

  1. VirtualBoxで、[ファイル] > [アプライアンスのインポート]を選択します。
  2. swarm.ovaファイルで[開く]をクリックします。
  3. [次へ]をクリックします(VirtualBoxの一部のバージョンでは、[続行]になっている場合があります)。
  4. [インポート]をクリックします。