p4 jobspec

このコマンドを使用してジョブテンプレートを編集し、ジョブフォームに対する仕様フィールドの追加、変更、削除を行うことができます。

構文規則

p4 [g-opts] jobspec
p4 [g-opts] jobspec [-i]
p4 [g-opts] jobspec -o

説明

p4 jobspecコマンドによりフォームが表示され、 Helixサーバ管理者は、ジョブフィールドの編集、 生成、削除、調整を行うことができます。

フォームフィールド

フィールド名 説明

Fields:

サイトのジョブにおける各フィールドの定義のリストで、1行に1フィールドずつ定義が表示されます。 各行は、code、name、datatype、length、fieldtypeのいずれかの形式で表示されます。

重要

バージョン2019.2以降で新しいフィールドを追加する場合、管理者は、オプションのプレースホルダー値である「NNN」を使用してフィールドコードを入力することができます。管理者がこの方法でフィールドコードを入力すると、サーバによって適切な値がそのフィールドに設定されます。

ジョブ仕様を保存すると、101119 までの範囲内で、次のコード値が自動的に生成されて保存されます。101105までの数値はHelix Core用として予約されているため、実際の範囲は106199になります。フィールドの数がこの範囲を超えた場合は、10000以上の一意の値が新しいコードに割り当てられます。

または、管理者が任意の数値を指定することもできます。管理者が仕様を保存すると、指定された値が正しくないことを示すメッセージが表示される場合があります。

  • code: Helixサーバ内部でフィールドを識別する 固有の整数です。
  • name: フィールド名です。フィールド名はいつでも変更できますが、 いったんジョブが生成されたら、コードは変更しないでください。

    フィールド名にスペースを含めることはできません。

  • datatype: フィールドのデータタイプです。有効な値は次のとおりです。
    • word: 任意の単語(スペースを含まない文字列)
    • date: 日付/時刻フィールド
    • select: 決められた単語の組の1つ
    • line: テキストの1行
    • text: フィールド名の下の行から始まるテキストのブロック
    • bulk: textと同様ですが、p4 jobs -eで検索用の インデックスが付けられません。
  • length: このフィールドにアクセスしたGUIクライアントの表示ボックスに推奨される長さ。 Helixサーバアプリケーションが 自由に値を選択できるようにするためには 0に設定します。
  • fieldtype: 記述しているフィールドにデフォルト値があるか、 入力必須か、読み取り専用か、などを設定します。設定値は次のとおりです。
    • optional: 任意の値を指定でき、消去も可能です。
    • default: デフォルト値が与えられており、変更または消去が可能です。
    • required: デフォルト値が与えられており、変更可能ですが、ユーザが値を 入力しなければなりません。
    • once: 読み取り専用です。このフィールドの値は、一度デフォルト値に 設定されると変更されることはありません。
    • always: 読み取り専用です。このフィールドの値は、ジョブが編集されたときに 新しいデフォルト値に設定されます。 変数$now$userを使用した場合にのみ有用で、 ジョブが更新された日付と更新したユーザの名前を 変更することができます。

Values:

フィールド名およびselectフィールドの有効値のリストで構成されます。

データタイプがselectに設定されたフィールドをそれぞれ1行で表示します。 各行には、フィールド名の後にスペースを挟んで(例えば下記のように)、 スラッシュで区切った有効値のリストが表示されます。以下に例を示します。

JobType bug/request/problem.

Presets:

フィールド名およびdefaultrequiredonce、 またはalwaysのフィールドタイプを持つ各フィールドの デフォルト値のリストで構成されます。

各行には、例えば下記のように、フィールド名とデフォルト値がスペースで区切られて 表示されていなければなりません。以下に例を示します。

JobType bug

任意の1行の文字列または次の3つの組込変数のいずれかを使用することができます。

  • $user: ジョブを生成したユーザ
  • $now: 現在の日付
  • $blank: <enter description here>というフレーズです。

    ユーザによるジョブ入力時、ジョブ仕様でプリセット値が$blankに 設定されているフィールドがある場合、ジョブをシステムに追加する前に、 そのフィールドに必要な記述を入力しておかなければなりません。

フィールド102に関する特別な考慮事項については、 「使用上の注意点」を参照してください。

Comments:

p4 jobフォームの先頭に表示されるテキストのコメントです。 すべての行がコメント文字#で始まっていなければなりません。

ユーザがP4V (Helix Visual Client)で ジョブを入力する必要がある場合は、 このコメントに関する特別な考慮事項があります。 詳しくは、「使用上の注意点」を 参照してください。

オプション

-i

ジョブ仕様のフォームを標準入力から読み取ります。

-o

ジョブ仕様のフォームを標準出力へ書き出します。

g-opts

グローバルオプション」を参照してください。

使用上の注意点

ファイル引数でリビジョン指定子を使用できるか? ファイル引数でリビジョン範囲を使用できるか? 最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

admin、または-oオプションを使用する場合のlist

  • 101~105のフィールドを、変更、リネーム、再定義しないでください。 これらのフィールドはHelixサーバが使用するため、 削除または変更をしないでください。 ジョブに新しいフィールドを追加する場合にのみ、p4 jobspecを使用してください。

    フィールド101はHelixサーバに必要です。 リネームすることも削除することもできません。

    フィールド102~105は、 Helixサーバアプリケーション専用です。 これらのフィールドについては、フィールド名を変更したり フィールド自体を削除したりできますが、 こうした操作は可能な限り避けてください。 チェンジリストをサブミットすると、Helixサーバのアプリケーションにより、 フィールド102 (Status:フィールド)の値が「closed」 (または、フィールド102のPresets:で定義されている値)に設定される場合があります。 この動作は、管理者が、許容値として「closed 」が含まれていない フィールドとしてフィールド102を再定義した場合であっても同じです。 そのため、上記のフィールドの変更や削除を行うと、 予期しない結果になる可能性があります。

  • Comments:フィールド内の情報は、ジョブフォームの入力方法を ユーザに伝えることのみを目的とした情報です。 この情報は、ツールチップを表示するために、 P4VHelix Visual Clientでも使用されます。
  • ジョブ状態のフィールド(field 102)のPresets:エントリには、p4 fixp4 change -s、 およびp4 submit -sの各コマンドに対してデフォルトの修正ステータスを 示すための特殊なシンタックスがあります。

    デフォルトでは、p4 fixp4 change、またはp4 submitを使用すると、ジョブのステータスはclosedに設定されます。デフォルトの修正ステータスをclosedから他の fixStatusに変更するには(fixStatusフィールドに有効な設定値として selectValues:フィールドに定義済みであると想定して)、 フィールド102(ジョブの状態)の Presets:jobStatus,fix/fixStatusフィールドで というシンタックスを使用します。 p4 fixp4 changep4 submitの動作を変更し、 ジョブの状態を未変更のままにするには、特殊なfixStatusである sameを使用します。

  • Helix Coreサーバ管理者ガイド』の 「Perforceのカスタマイズ: ジョブ仕様」の章で ジョブ仕様のカスタマイズの例を参照してください。

関連コマンド

ジョブの生成、編集、またはビューを行う

p4 job

ジョブをチェンジリストに添付する

p4 fix

ジョブをリスト表示する

p4 jobs

特定のチェンジリストに添付されたジョブ、または特定のジョブに添付された チェンジリストをリスト表示する

p4 fixes