Helix Core P4コマンドリファレンス (2020.1)

p4 print

ディポファイルのリビジョンの内容を表示します。

構文

p4 [g-opts] print [-a -A -k -q] [-m max] [-o outfile] FileSpec[revSpec]
p4 [g-opts] print -U unload FileSpec

説明

p4 printは、ディポファイルの内容を標準出力へ書き出します。

リビジョン範囲を含めることができます。 この場合、指定された範囲内のリビジョンのファイルのみを書き出します。 デフォルトでは、その範囲内の最新リビジョンのみが書き出されます。

ヒント

指定されたリビジョン範囲に含まれるすべてのリビジョンのファイル(readme.txtのバージョン234など)を出力する場合:

p4 print -a readme.txt#2,4

出力はreadme.txt#4の内容、readme.txt#3の内容、readme.txt#2の内容の順に行われます。

バージョン3のみを取得する場合:

p4 print -a readme.txt#3,3

バージョン3までのすべてのバージョンを取得する場合:

p4 print -a readme.txt#3

すべてのバージョンを取得する場合:

p4 print -a readme.txt#head

複数のファイルパターンを含めることができます。 その場合、それらのファイルパターンのいずれかに適合するすべてのファイルが表示されます。

ディポのどのファイルでも、p4 protectによって認められたアクセス権限に従って表示させることができます。

ファイル引数がクライアントビューによってマッピングされていない場合は、ディポシンタックスで指定しなければなりません。

デフォルトでは、ファイルの内容とともに、そのファイルのディポにおける位置を記述するヘッダ、表示されたファイルのリビジョン番号、そのリビジョンがサブミットされるチェンジリストの番号も表示されます。 ヘッダを抑制するには、-q (quiet)オプションを使用します。

デフォルトでは、RCSキーワードは拡張されます。 キーワード拡張を抑制するには、-k (keyword)オプションを使用します。

デフォルトでは、指定したファイルについてローカルディポが検索されます。 -Uオプションを指定した場合は、代わりにアンロードディポが検索されます。

オプション

-a

すべてのファイルに対して、指定されたリビジョン範囲内の最新リビジョンのみでなく、全リビジョンを書き出します。

-A

アーカイブディポに格納されたファイルの書き出しを試みます。

-k

RCSキーワード拡張を抑制します。

-m max

max個までのファイルのみを出力します。

-o outfile

ローカルディスク上の指定された出力ファイル(outfile)に出力をリダイレクトします。

その際、ディポ内の元のファイル(FileSpec)と同じファイルタイプ、属性、権限のビット情報が保存されます。

localFile引数を使用してワイルドカードを指定することにより、ディポ内の元のファイル(FileSpec)に一致する複数のファイルを書き込むことができます。

以下に例を示します。

特定のディレクトリの内容と、そのディレクトリ内のサブディレクトリの内容を印刷するには、以下のように「...」ワイルドカードを指定します。

$ p4 print -o c:/tmp/main-copy/... //depot/main/...

readme.txtファイルまたはreadme.pdfファイルに一致するすべてのファイルを印刷するには、以下のように指定します。

$ p4 print -o readme.* //depot/readme.*

-q

通常はHelixサーバによって追加される1行のファイルヘッダの表示を抑制します。

-U

アンロードディポ内の指定されたファイルを検索します。 アンロード済みのクライアント、ラベル、またはタスクストリームについてのデータを表示できます。

g-opts

詳細については、「グローバルオプション」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか? ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか? 最低限必要なアクセスレベル

使用可

使用可

read

  • ほとんどの端末ではUTF16のコンテンツを表示できないことから、p4 printコマンドのデフォルトの動作ではUTF8のコンテンツを返します。 端末からの出力を完全に回避し出力ファイルを指定することで、この動作をオーバーライドすることができます。例:

    $ p4 print -q -o outputfile //depot/file

    お使いの端末でUTF16形式の出力がサポートされている場合は、標準出力を出力ファイルとして次のように指定します。

    $ p4 print -q -o - //depot/file
  • p4 print のファイル引数としてリビジョン範囲を指定することができます。 デフォルトでは、適合するファイルの最新のリビジョンのみが表示されます。(これは、範囲が指定されないときに黙示的範囲が#1,#headであり、その最新リビジョンが#headであることを意味しています)。 指定された(もしくは黙示的)範囲の全ファイルを書き出すには、-aオプションを指定します。
  • ファイル引数を詳細に定義せずにp4 printを実行すると、結果が大量に出力されるがあるため(例えばp4 print //depot/...と指定すると、ディポのすべてのファイルの内容を表示)、出力はp4 groupで設定されたmaxresultsの制限に準拠します。
  • 多くの場合、p4 printの出力はOSのシェルを介してファイルにリダイレクトすれば十分です。

    -oオプションは、ユーザがファイルタイプや権限の自動設定を必要とする状況に対処するために使用します。 これはシンボリックリンク(symlinkタイプとして保存)のようなファイル、appleタイプのファイル、またはtext+xタイプとして保存されているUNIXシェルスクリプトの実行ビットの自動設定などには便利です。

関連コマンド

ディポファイルの2つのリビジョンの内容を比較する

p4 diff2

クライアントワークスペースで作業状態になっているファイルの内容を、ディポファイルのリビジョンと比較する

p4 diff